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お酒を飲むことが大好きなTさんは、飲み過ぎる日が度々でした。そのため肝臓を悪くし、しばらく入院することになりました。
静かな内科病棟のベッドに横になっていると、同室の白髪の男性に声をかけられました。世間話や仕事の話から病気の話へと移っていきました。男性もお酒が大好きで、肝臓を患っていることがわかりました。
男性は「これまで毎年、まだ若いと思って飲み続けてきたが、今年でもう七十歳になります。あちこち悪くなって、家族に迷惑をかけて、初めて、もっと体を大事に扱っていればよかったと思いましたよ」と、呟くように言いました。
検査のための病室を離れる男性を見送ってから、Tさんは自信を振り返りました。〈あの男性の半分しか生きていない自分が、肝臓を悪くして入院しているということは、よほど自分は体を大事にしていないんだな〉と反省しました。
退院後は、飲酒の回数と量を減らし、家族のためにも健康で働けるように体調管理に励んでいるTさんです。
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